nao便りでは studioの近況やお知らせのほか、ちょっとしたワンポイントレッスンも気まぐれに更新していく予定です。初歩的なことからちょっとしたコツまで。
第1回目は「かげの色」。かげの色は黒っぽい色や暗く濁った色だと思い込んではいませんか?
「かげ」にはまず「影」と「陰」があります。前者は地面や台に落ちる影、後者はモノ自身の陰です。
透明感が持ち味の水彩画にとって「かげの色」は大切です。
「かげ」は光が当たっていないところですが、表現としては必ずしも明度彩度が低いわけではありません。
例えばこのさくらんぼ
光が当たっているところは紙の地を生かしたハイライト、陰の部分は思いっきり彩度の高い鮮やかな赤です。
また、台に落ちた影は彩度は低いけれど明度は高いグレーです。
もし、陰や影が黒っぽかったら、さくらんぼは腐ってしまうし、ものすごく重たいモノになってしまうでしょう。
(画像をクリックすると大きくして見えます。)